Tips32 アドリブでのシナリオ変更例

 これまでに、「PLの発言をシナリオに採用しよう」(Tips13)や「ダンジョンマップもフレキシブルに変更できる」(Tips27)など、PLの発言(キャラクターの行動)を活かしてアドリブでシナリオを変更することのメリットについて、何度もご説明してきました。

Tips13 PLの発言をシナリオに反映させよう
 GMは、PLの発言をできるだけ生かして話を盛り上げたいものです。そうすることによって、PLが積極的にシナリオに参加してくれるようになり...
Tips27 ダンジョンマップもフレキシブルに変更できる
 GMはプレイに先駆けて、ダンジョンや洞窟の設計をします。  しかし、GMの想定通りにパーティーが行動してくれるとは限りません。ぐるぐ...

 リプレイは、いよいよ最後の戦いに差し掛かっていますが、ここでもGMはPLの発言を採用してシナリオの流れを変更しています。

<当初予定の流れ>

①キャラクターが部屋に入り、ボス(MOAGC)と闘う

②キャラクターが不利になるようであれば、出口に注意を向け、必ずしもボスを倒す必要はないことを示唆する

<アドリブで変更した流れ>

①部屋に入る前に、マジックアロー等を天井に打ち込み、鍾乳石を降らすことによって、ジャイアントクラブの数を減らす(マリーの意見を採用)

②ボスとは戦わずに、反対側の出口まで走り抜ける。その際に、ジャイアントクラブの攻撃を耐える(ル・マンの観察する人を替えて部屋を覗くアイデアを活かして、反対側の出口の情報を与えた。また、走り抜けるというアイデアを活かして、バトルの方法を変更した)

③既に走り抜けているので、本来は必要がないボスとのバトルを行う(盛り上がったチョイスとマリーの意見への対応)

 もちろん、「君たちは部屋を走り抜けようとしたが、やはりボス(MOAGC)に回り込まれてしまった。戦闘だ!」などと、当初予定を優先することも可能です。

 しかし、このように、当初予定を変更することになったとしても、その場の流れを出来るだけ活かした方が、PLが楽しんでくれることがわかっていただけると思います。(PLは感情が盛り上がりすぎて、必要のない「ボスへのケジメ取りの戦い」までやってしまっています(笑))