Tips25 モンスターの強さの調節方法

 当サイトでは、敵方の攻撃判定などでGMがダイスを振るときには、PLから隠さずに振る「オープンドトライ」をお勧めしています。PLに見えない様にダイスを振る「クローズドトライ」よりも、バトルに緊張感が出て盛り上がるからです。

Tips17 ダイスを振るテクニック
 GMには、戦闘や行動チェックなどで、ダイスを振る機会がたくさんあります。  リプレイの場面では、戦闘に際してGMはPLに隠さずに...

 しかし、ダイスの出目は、正にランダムです。

 ボス戦等の盛り上がってほしい場面や、キャラクター(PL)にひどい選択誤りがあり大きなダメージが生じても納得のいく場面でもない、いわゆる「平場」のバトルでも、キャラクターに大ダメージが与えられ、時には命の危険が生じることがあります。

 そのような、GMとして、ある程度以上PLの戦闘力(活動力)を減らしたくない場面を管理する方法の中で一番簡単なものは、「モンスターのHPを手元で調節する」ことです。

 例えば、本来HP10のモンスターを、こっそりとHP4にしてしまう方法です。

 しかし、PLのダメージ判定は公開されています。10以上のダメージを与えないと倒れなかったモンスターが、突然4のダメージで倒れたら、少し不自然です。

 そこで、お勧めしたい方法は「モンスターを逃がす」ことです。

 考えてみると、大抵のモンスターは知力が低く、大方の場合は戦闘の目的や守るものもないのですから、キャラクターが逃がさないように行動するのでなければ、死ぬまで戦う方が不自然です。

 ですから、「この戦闘は思ったよりキャラクター側に負担が多いな」と思ったら、モンスターがキャラクターから攻撃を受けた際にクローズドトライを行い(もちろんフェイクでもよいす。)、モンスターを逃がして調節してしまいましょう。大幅に調節したかったら、「逃げたモンスターを見て隣のモンスターも逃げた」としてしまいましょう。

 また、あまりにキャラクターの攻撃が当たらず、調整する機会が生じないのであれば、こっそりとそのモンスターの防御力を低く設定しなおしましょう。大丈夫、モンスターの防御力は公開されておらず、しかも個体差があって当然のものですので、不自然ではありません。

 リプレイでは、GMは、ジャイアントクラブ4匹を敵として登場させましたが、考えていたよりもキャラクターの攻撃が当たらず、シナリオの序盤にしては負担が大きくなり過ぎると考えて、急遽、ジャイアントクラブが逃げるというクローズドトライを行い、調整をしました。

 逆に、GMの計画以上にモンスター側の戦力が低く、バトルがあっさりと終りそうなときには、モンスターや敵キャラクターが大きな叫び声をあげて倒れたことにより(クローズドトライを行っても良いですし、行わずに当初からのシナリオ通りだよと平気な顔でいても良いです。)、敵方に応援が現われたことにして、戦力を調節することができます。