■神よ守り給え! スケルトンとのバトルで大ピンチ!?
GM :ではでは、前回は洞窟の奥の部屋でスケルトンに襲われたところで終わっていたよね。
マリー :しかも、足元がカニの甲羅と骨でいっぱいなんでしょう? やだなぁ。
ル・マン:スケルトンといえば僧侶の出番。あと、よくあるパターンで銀の武器が有効ってところだけど、この世界ではどうなの?
GM :ル・マンの言う通り、僧侶が使用する武器は、スケルトンやゾンビなどのアンデット(不死)系モンスターに有効です。戦士などが使用するふつうの武器ではほとんど有効なダメージは与えられない。ただし、僧侶が武器に祝福を与えることによって、有効なダメージを与えられるようになるよ。
マリー :魔法はどうなのかしら。
GM :たいていのアンデットモンスターは高い魔法防御力を持っているので、魔法の効果は薄いね。あ、あと、銀の武器は、祝福を受けた武器に次いで有効だけど、とても高価なので駆け出しの冒険者である君たちが持っているはずもない。
チョイス:そりゃそうだ。
ル・マン:たしかにね。銀の剣とか一体いくらするんだろうね。
GM :以上、説明終わりです。さて、ジャイアントクラブの殻と動物か人かの骨で埋め尽くされたこの部屋ですが、急にスケルトンに襲われたので、自分たちが入ってきた細い道以外に出口があるかどうかよくわかりません。まず対処しないといけないのは、骨が組み合わさって完成したスケルトンが3体、カラカラと乾いた音を立てながら襲い掛かってくることです。剣を手にしているものが2体、魔法使いの杖らしきものを手にしているものが1体います。もっとも、魔法を使う知力が残っているわけもなく、振り回して殴ってくるわけだけどね。
ル・マン:僕が安らかな眠りを与えてやろう。
チョイス:俺の攻撃はあまり効果ないんだろう? 祝福をしてくれよ。あ、いいや、ジュリア、俺の武器に祝福をくれ。
GM :祝福はバトルの中での呪文扱いになります。じゃあ、ジュリアはそれで、ルキウスはスケルトン1体を引き受ける感じで。
チョイス:ああ、剣を持っているスケルトンは俺とル・マンが引き受けるから、杖を持っているやつを頼む。
マリー :どうしようかな、魔法は効果薄いかもなんだよね。まだ、先があるかもしれないし、わたしは待機かなあ。
GM :了解! では、先制権チェック! 。。。。スケルトン2!
チョイス:4-2で2。
ル・マン:4+1で5。
マリー :6+1で7。待機だけど。(笑)
GM :では、行動が最初に回ってきたマリーは待機で、次がル・マンか。ル・マンの正面のスケルトンBに攻撃をどうぞ。
ル・マン:不死のものよ、冥途へ帰れ。。。。11-1で10。
GM :ル・マンの振るった剣はスケルトンの骨を吹き飛ばした! ダメージを決めて下さい。物理の力ではなく神の祝福によるダメージということで、体力の補正はなしで。
ル・マン:了解。。。。あ、2だ。
GM :でも、ル・マンは確実にスケルトンBにダメージを与えているよ。ただ、当のスケルトンは全く痛みを感じていないようだけどね。肋骨が何本か折れたけど、全く動きに変わりないし。(笑) えーと、次はジュリアとルキウスか。ジュリアは杖の先でチョイスの剣に触れて、「この剣に神の祝福が宿りしことを願う」と祝福を与えてくれる。ルキウスは、「ジュリア様をお守りします!」とスケルトンCに攻撃する。。。8、だめだ、当たらない。
チョイス:よし、神の力を思い知れ。。。。13+2で15!
GM :なんか怖い神様だな。でも命中! ダメージ決定してください、でも、体力補正無しで、ランプを片手に持っているから片手剣扱いでね。
チョイス:おお、ランプ忘れていた。(笑) では、あ、俺も2だ。
GM :ではスケルトン側の攻撃ですね。それぞれ、持っている剣や杖で殴ってきます。まずAがチョイスに9ではずれ、Bがル・マンに15! これはあたりです。そしてCが杖でルキウスに6ではずれ。ル・マンへのダメージが(6面ダイス1個転がして)5!
ル・マン:うわっ、HPが残り5になった! 神の力より闇の力の方が強いのか・・・。
チョイス:神の力は2しかダメージ与えてないのにな。(笑)
GM :では、次のターン。回復の前にル・マンに攻撃が当たったら大ごとだから、この先制権チェックは重要だよ。スケルトンは。。。。3!
マリー :ジュリアの順番もチョイスにかかっているんだから頼むわよ?
チョイス:うわー、プレッシャーだな。。。。4-2の2! ジュリアは4だから、まぁセーフか!
ル・マン:3+1の4!
マリー :わたしも3+1の4。
GM :では、今回はジュリアとルキウスからだね。前のターンでル・マンがスケルトンにキツイ一発をもらったのを見て、ジュリアがル・マンに回復呪文をかけてくれる。えーと。。。3回復。
ル・マン:ありがとう。助かった。
GM :このターンで祝福をもらうつもりだったルキウスは、普通の武器のままスケルトンCへ攻撃。。。6
マリー :軟弱者!
チョイス:当たらないんじゃ祝福がなくても一緒だな(笑)
GM :みんな、ルキウスに厳しいなぁ。さて、ル・マンとマリーの番だけど?
ル・マン:僕は引き続き目の前のスケルトンBを攻撃。。。6-1で5、あれ?
マリー :こっちも、軟弱者! うーん、わたしは、一応まだ待機です。
GM :ではスケルトンの攻撃ですね。まず、Aがチョイスに14! シールドがあれば防げたんだけど・・・命中です。Bがル・マンに6、これははずれ。最後、Cがルキウスに杖で攻撃、15、あたりです。ダメージが、チョイスに5、ルキウスには杖のダメージだから1から3なんだけど・・・3、ルキウス体弱いのかなぁ。(笑)
チョイス:肉を切らせて骨を断つ・・・そのまんまか! ええい、俺の番。。。。12+2で14!
GM :命中! ダメージ判定をどうぞ。
チョイス:よし、やった、5!
GM :チョイスの剣はスケルトンの頭蓋骨をたたき割った! スケルトンAは、カラカラっと分解して元の骨に戻っていく。
チョイス:ヤッター! ジュリア、祝福サンキュー!!
GM :ではでは、3ターン目ですね。スケルトンは仲間がやられても一向に動ずる気配はありません。
ル・マン:脳がないからね。
GM :でも筋肉がないのに動いてるんだよ。(笑) それはそれとして、先制権チェック、せーのーで。。。。。スケルトンは1。
チョイス:俺は4-2の2。
ル・マン:僕は4+1の5。
マリー :私は3+1の4。
ル・マン:アンデット相手なのに、チョイスに先を越されて悔しいなぁ。では、攻撃。。。8-1で7、ああぁ。
GM :ジュリアはルキウスのショートソードに祝福を与える。ルキウスはその剣でもってスケルトンCを攻撃。。。。13、命中です。ダメージは5。スケルトンCの上半身左側半分の骨が砕けた! でも、平気で杖をふるってくるのが、痛みを感じないアンデットモンスターの恐ろしいところ。
マリー :頑張れ! 応援で待機です。(笑)
チョイス:俺か、どうしようか。
ル・マン:ルキウスを援護してやってくれ、僧侶として、先に援護を受けるわけにはいかないよ。
チョイス:そういうもんか? では、ルキウスの援護に回ってスケルトンCを攻撃するよ。。。。8、あ、ごめん、ルキウス。
GM :(なんか、ルキウスには冷たいなぁ)では、スケルトンの反撃ですね。Bがル・マンに14! もちろん命中! Cは奇数だったらルキウス、偶数だったらチョイスを攻撃。(6面ダイス1個転がす。。。4) チョイスを攻撃します。。。6、はずれ。ル・マンへのダメージですが。。。6! うわ、大丈夫?
ル・マン:やばい! 残りHPが2! 僧侶がスケルトンに倒されては恥だ、くそ!
GM :また、ル・マンが大変だね。重大な先制権チェック、行きます。。。6!!
チョイス:ええ、やばい、よし、こっちも出目は6だ! 俺はマイナス修正が入って6-2の4だけど。
ル・マン:ここは、頼む、2+1の3か。
マリー :もう待機してられないわ、2+1の3。
GM :では、同じ6なので冒険者側のジュリアとルキウスから。「ル・マンさん!」とジュリアが回復呪文を唱える。ル・マンのHPが。。。ごめん、1回復(笑)
ル・マン:ジュリアー・・・(苦笑)
GM :なんだろね(笑) ルキウスがスケルトンCに攻撃。。。5、当たらないねぇ。次は、スケルトンの攻撃です。
ル・マン:やばいやばいやばい・・・・。
GM :ル・マンにBの攻撃!。。。8、おお、セーフ!
一同 :ふう・・・・・。
GM :スケルトンCが、ますはどちらを攻撃するか。。。。1、なのでルキウスに向って。。。15! 命中して、杖のダメージが3! この杖、強えー!(冒険者、劣勢のため誰も相手にせず) ルキウスもだいぶんピンチになってきた。
チョイス:いい加減、こいつを倒さないと。。。。8じゃダメか。
マリー :危険だから、ルキウスの相手のスケルトンにマジックアローを打ちます! 判定が11+1の12だけど?
GM :よし、スケルトンBにマジックアロー命中です! ダメージ判定をどうぞ!
マリー :やった! えーと。。。4+1で5だけど!?
GM :胸骨のどまん中にマジックアローが突き刺さったスケルトンBは、下半身を残して上半身が砕け散る。下半身もすぐにカラカラッと元の骨に戻っていく。
マリー :ヤァッタァー!!
ル・マン:すんません姉御!
チョイス:ル・マンが下手うって、すんませんした姉御!!
マリー :気にしないで!(笑)
ル・マン:最後は僕の番か、じゃぁ残っているスケルトンCに攻撃するよ。。。。11-1で10。
GM :おめでとう、命中です(笑)
ル・マン:ダメージが5です。安らかに眠れ!
GM :ルキウスの攻撃でボロボロになっていたスケルトンCも、ル・マンにとどめを刺されて元の骨に戻ります。部屋に立ち込めていた冷気もいつの間にか消え去っています。スケルトンも脅威は去ったようです。
■バトル後の回復とご褒美
ル・マン:ふう・・・、死ぬかと思った。マスター、回復呪文で自分を回復します。えーと。。。。やった、6+1の7回復で完全回復!
GM :実は、ルキウスも相当ボロボロで、その上ジュリアは回復魔法残り1なのですが・・・。
ル・マン:今までのパターンだと、戦闘中にジュリアに回復してもらうこともあるだろうから、ここは僕がルキウスを回復させた方がいいよな。
マリー :そうね、ル・マンが戦闘中に他人を回復したら、その分攻撃がお休みになってしまうものね。
ル・マン:では、ルキウスを回復させるよ。。。。4+1で5回復。
GM :「ありがとうございます、ル・マン様」とルキウスがお礼を言います。
チョイス:しかし、危なかったなー。でも、もう大丈夫なのかな。
GM :うん、もう危険は去ったようです。部屋に入ってすぐにスケルトンに襲われたので、ゆっくり確認することができなかったんだけど、今は落ち着いて部屋の様子を調べることができます。
ル・マン:出口はあるのかな? 行き止まり?
マリー :それに、足元はジャイアントクラブの殻やら何かの骨でいっぱいなんでしょう? やだなぁ、早く出ようよ。
GM :チョイスの明かりとジュリアの明かりがそろったので、部屋の様子が大体わかるようになりました。どうやら、君たちが入ってきた通路の外には出入り口はなさそうです。足元の殻やら骨やらだけど、ジャイアントクラブには共喰いした仲間の殻や、食べた後の動物の骨などを一か所にまとめておく習性があることを、皆は思いだします。冒険者の間でも有名な話なんだね。
チョイス:なるほど、要はジャイアントクラブのゴミ捨て場か、ここは。
ル・マン:ジャイアントクラブ版の貝塚だな。
マリー :ますます、いやだー。
GM :もう一つ思いだすのは、犠牲になった冒険者の剣や鎧なども、食べられないのでそこに一緒に捨てられるということです。犠牲になった冒険者が良い装備を使っていた場合は、それが回収されることもあります。
チョイス:おお、なるほど! そういえばスケルトンも剣や杖を持っていたな! マスター、さっそく掘り出し物がないか探してみるぜ!
ル・マン:僕たちも探してみよう。
マリー :そうね。いいよね、ジュリア?
GM :ジュリアは、初めての激しい戦闘でちょっと放心状態です。一刻も早く神域へたどり着きたいっていう焦る気持ちよりも、目の前の状況を処理していくのに手いっぱいって感じです。ちなみに、ルキウスはジュリアの横で座り込んでいます。
ル・マン:じゃあ、マスター、ザクッと掘り出し物探しをしたいんだけど?
GM :では、それぞれで、知力チェックをしてください。
チョイス:。。。。7、あ、しまった、失敗。
ル・マン:。。。。10、よし、成功!
マリー :。。。。え、こんな時に? 6のぞろ目で18・・・・失敗です・・・・
GM :うわー、マリーもったいないねぇ、攻撃判定の時に置いときたいね、それ。皆が室内をザクッと探索したところ、いくつかの剣や鎧などが見つかります。ほとんどはボロボロだけど、一つだけ良質のライトメイルがありました。
ル・マン:ライトメイルって、僕が装備している鎧だよね。これに比べて良質ってこと?
GM :そうだね。駆け出しとはいえプロの冒険者の目で見て良質であることがわかる。具体的に言うと防御力+1。
チョイス:よかったな、さっそく装備しろよ。
ル・マン:うん・・・呪われたりとかはないよね・・・。
GM :それはわからないけど、ジュリアが見てみても魔法的な力は感じないらしい。あくまでも良質な鎧ってことだね。ただし・・・・。
ル・マン:ただし?
GM :カニ臭い。(笑)
チョイス、ル・マン:ああー・・・・。
マリー :私だったらいやだなぁ。(笑)
ル・マン:いや、背に腹は代えられないよ。さっきはほんとに死にそうになっていたし。マスター、その良質のライトアーマーを着ます。
GM :了解。ル・マンはカニアーマーを手に入れた!
ル・マン:カニアーマーはやめて。(笑)
チョイス:なんか、赤い色で脇腹から小さな足みたいなのが生えてそうだな。(笑)
GM :あ、あと、見つけたボロボロのバックパックの中から、金貨が10枚ほど出てきました。
マリー :(すかさず)預かります。
ル・マン:え?
マリー :預かります。
GM :では、回収した金貨はマリーが預かるということでいいかな?
チョイス:ル・マン:い、いいです。(顔を見合わせて、「上納金だ」とつぶやく)
マリー :なにか?(笑)
チョイス、ル・マン:なんでもないです、姉御! さぁ次行きましょう!(笑)
結局、このルートは行き止まりということで、一行はジャイアントバットの大広間まで戻ることにする。一行が戻った時には、奥の出口周辺でうろうろしていたジャイアントクラブの姿は消えていた。