TRPGで「キャラクターを演じる」って難しい?

 「TRPGは、PLがキャラクターを演じるゲーム」とよく言われます。

 初めてTRPGに興味を持った方や初心者は、この「キャラクターを演じる」ということについて、「難しいのではないか」と心配されるのではないでしょうか。

 結論から申し上げると、「難しく考える必要はない」と、筆者は思います。

 確かに「TRPG」は「Tabletalk Role Playing Game」の略であって、日本語にすると「会話で役割を演じるゲーム」になりますが、よくよく考えてみると、一般的なコンピュータRPGも「役割を演じるゲーム」です。

 「TRPG」の特徴は「RPG」の部分ではなく「T」の部分です。一般的なRPGを楽しむ場合と同様に、勇者であったり魔法使いであったりと、そのゲーム世界のキャラクターとしてプレイ、つまり遊べば、十分だと思います。

 もちろん、プレイに余裕が出てくれば「今回はちょっと心配性なキャラクターにしてみよう」とか、「猪突猛進な魔法使いにしてみたら面白いかな」と、キャラクターに個性づけをして、それを演じることを楽しむこともできますし、これも楽しみ方の一つです。ですが、始めからこれをマストにすることはありません。できれば、なにか小さな特徴を一つ考えてみよう、ぐらいで十分です。

 この「キャラクターを演じる」度合いについては、TRPGをプレイする人によって意見が異なるところです。このコラムでも、また別の角度から触れてみたいと思います。

 でも、貴方が初めてTRPGをプレイする方や初心者の方であれば、難しく考える必要はありません。

 繰り返しになりますが、演劇のように「人物」を演じようと考えるのではなく、勇者や魔法使いなどのその世界の「職業」になり切って遊ぶと考えれば十分です。ただし、シナリオの世界観を無視した行動は、ゲームの設定を混乱させ、PL全員の楽しみを損なうものになりかねないので、この点には注意が必要です。(例:銃やダイナマイトがない世界設定だが、火薬を作ってモンスターを爆破しようとするなど、PL個人の持つ知識にこだわる)